【2025_31】プローブ操作アシスト機能を搭載し、筋質年齢を評価できる超音波診断装置
関西医科大学 リハビリテーション学部理学療法学科
超音波診断装置(エコー)は、筋肉量指標である筋厚に加え、筋内脂肪増加といった筋の質の変化を表す指標であるエコー輝度(筋輝度)を簡便に評価することが可能である。 しかし、筋輝度はプローブ操作技術によって変わるため、操作をアシストするシステムが欲しい。また筋輝度は、エコー機種や設定によって変化してしまうため、年代別の基準値が確立されていない。そのため、大規模データに基づいた筋輝度の年代別基準値を搭載し、測定値と基準値との比較から「筋質年齢」を表すことができるエコー装置が欲しい。

【2025_32】手術器材のトレース装置
関西医科大学 呼吸器外科
科によって多少はあるだろうが、ある程度決まった器材を準備し、器材の損傷の有無や針・ガーゼの数をチェックすることで患者体内への器材の遺残を防いでいる。チェックは人的に行われることであり、時に器材(特にガーゼ)の測定の術前後の不一致を経験する。 術前に手術野に展開した器材をAIなどを用いてスキャンしておき、器材チェックを自動化、ガーゼなどにはチップを埋め込むことができれば、器械台をスキャンすることでガーゼカウントも容易かつ確実に行うことができる。

【2025_33】腹式呼吸を体得するアプリ
関西医科大学 呼吸器外科
当院ではコロナ禍以前、術前呼吸支援外来を行い、患者に周術期の呼吸法を練習してもらう機会を設けていたが、コロナ禍に廃止となり以後行われていない。周術期呼吸法は術後合併症やADLの改善に重要である。冊子のみの説明だと患者に継続施行の重要性が十分に伝わらない。アプリを使用して、目標を設定しゲーム性をもたせることで術前、術後の呼吸法の体得に寄与すると考えられる。

【2025_34】安楽に患者を搬送できるベッド
関西医科大学 看護部
病状上、ベッドで検査や処置に出棟する患者がいるが、現在使用中のベッドはタイヤが固くエレベーターの乗り降りなど少しの段差で大きく振動する状況である。痛みや吐き気などの症状がある患者にとっては大きな苦痛となるため、ベッド移送中の患者に苦痛を与えないベッドがあればよいと考えている。

【2025_35】電池交換が不要な心電図の送信機
関西医科大学 看護部
循環器内科病棟では、入院中に心電図モニターでの不整脈監視を必要とする患者が多く、38台あるモニターは連日全て使用している状況にある。モニター送信機は電池で作動しており、通常の乾電池は3日程度で電池切れとなりアラームが発生する。万が一交換を忘れた場合には、モニターが停止してしまう可能性もあり、速やかな交換が求められる。 充電式の電池の使用は充電時間が必要であることや、数年前の検証ではフル充電を行っていても新品乾電池より使用継続時間が短かいと聞いている。電池交換の業務負担だけでなく、乾電池使用による環境問題にも配慮したモニター送信機、もしくは長時間使用可能な乾電池が欲しい。

【2025_36】カメラで読み込むことにより、不整脈が判別できる機械
関西医科大学 看護部
循環器内科病棟では、心電図を装着している患者が多く、心電図を判読する知識や能力が求められる。 しかし、患者の状態悪化時など速やかに心電図を判読できるスタッフを育成するためには数年を要する。3年以上の経験があっても、自信をもって判読できるスタッフは少ない。モニターは、心電図異常をアラームにより知らせてくれるが、そのアラームは不正確であることも多く、詳細に心電図を判読しているわけではない。 看護師が不整脈を判読する際の支援ツールとして、心電図の画面を写真撮影すれば、何の不整脈がでているのかをAIが診断し教えてくれる。 また、その不整脈が出ている時の注意事項なども教えてくれると嬉しい。

【2025_37】トロリーの水はけをよくするシステム
関西医科大学 看護部
臥床患者や座位保持困難患者のシャワー浴に使用するベッドは排水溝が1か所しかなく、水はけが悪い。体の泡切れが悪く、何度もシャワーで洗浄しないといけないことや、からだを吹いても床面が濡れているため、再度拭き上げが必要なため、排水溝を2か所設置し実施時間の短縮を図ることで、患者への負担軽減に繋がると考えた。

【2025_38】除菌・消臭シート
関西医科大学 手術室
除菌・消臭シート 医療機器に使用しても問題のない成分で、感染症予防ができる薬剤であること、医療現場で発生するにおい(血液、排泄物、異臭など)を消すことができるウェットシート(スプレー)が欲しい。手術中に発生した匂いが部屋の中に充満するときがある。空調を効かしてもなかなか匂いが取れない時があるため、普段の清掃時から匂いを吸着しないようにできるものがあると嬉しい。強い刺激臭の時はスプレーなどで消臭ができると尚嬉しい。(短時間で効果あり)

【2025_39】ゴミ袋付きディスポエプロン
関西医科大学 手術室
ディスポエプロンの前掛けの位置に大きめのポケットを付けて感染医療ごみを入れられるようにしたい。 処置をする際には必要な物品を準備し、ゴミは一般ごみと感染ゴミとを分けて対応している。 ディスポエプロンに初めからゴミ袋がついていたら、周囲への汚染予防と処置をする人の動線がスムーズになると思う。

【2025_40】高齢者でも一人で履ける弾性ストッキングの開発
関西医科大学 形成外科学講座
下肢静脈瘤や術後の浮腫・血栓予防のために弾性ストッキングは有用であるが、手指の力が弱い高齢者や可動域制限のある患者には自力での着脱が困難である。日々の着用が必要であるにもかかわらず、介助が必要なため継続できず、結果として治療効果や予防効果が得られにくい。特に一人暮らしの高齢者では深刻な問題となっている。履きやすさに加え、皮膚を傷つけない設計や通気性の確保も重要である。高齢者が無理なく一人で着脱でき、かつ快適に使用できる弾性ストッキング、もしくはその補助具の開発が望まれる。

【2025_41】配膳・下膳を自動で行うロボット
関西医科大学 看護部
高齢化が進んでいる現代では、歩行はできるものの何かをもって歩行することにより転倒するリスクが高い患者も多く、これまで患者自身で実施していた下膳は、ほぼ看護師もしくは看護補助者の業務となりつつある。 50床ある病棟の患者の配膳が全て完了するのに約30分、下膳は患者の食事のスピードが異なることや食事量の記載も必要となるため、1時間弱をようしており、看護師、看護補助者の業務負担が大きい。 ロボットにより、食事を自動で配膳・下膳し、食事量を電子カルテに送信してくれることにより、看護師の業務を効率化する。これにより、看護師が患者と向き合う時間を増やすことができる。

【2025_42】必要な薬剤を自動で払い出してくれるロボット
関西医科大学 看護部
循環器内科病棟では、内服による治療を行っている患者が多く、薬剤の準備、照合、投与は、看護師の業務の中でも特に厳密な確認が求められる作業である。しかし、内服量が多いことや検査・治療により一時的に中断となる薬剤も多いことから、看護師管理となる患者も多く、ヒューマンエラーのリスクを伴っている。現状の手作業による管理では、同じような投薬間違いのインシデントは繰り返し発生しており、改善が困難な問題となっている。患者の認証と連動し、処方された薬剤を自動で払い出し、投与履歴を記録する AI 搭載のスマート調剤システムがあれば、薬剤の取り違えや投与量のミスを防ぎ、安全性を劇的に向上させる。これにより、看護師はより質の高い患者ケアに集中できる。

【2025_43】せん妄リスクの高い患者の、せん妄を悪化させないコードレスのECG、SpO2モニターシステム
関西医科大学 看護学部
中枢神経疾患や術後患者、高齢者、緊急入院患者等はせん妄リスクが高く、点滴ルートやデバイスコード等を自己抜去・除去するリスクが高い。特にECG・SpO2モニターは簡単に外せるため、患者が頻回に外すことで①適切にモニターできない、②再装着のために看護師が何度も訪室する手間がかかる(感染対策中の場合、入退室の度に対策が必要)等の問題がある。そもそも機器による拘束感(コードに繋がれている、引っ張られる)がせん妄を悪化させている可能性もある。 また子機で常時ECGモニタリングをしているてんかん患者等でも寝相で外れるたびに看護師が付け直し、就寝中の患者と看護師の双方にとって煩わしさがある(睡眠不足は発作の誘因にもなり得るので睡眠の邪魔をしたくない)。

【2025_44】声が出せない環境での音声認識システム:喉マイク または マスク型マイク
関西医科大学 心療内科学 講座
スマートホスピタル構想などで、音声で記録する方向となっているが、夜勤は患者の睡眠を妨げるためしゃべることが難しい。そこで喉元またはマスクで収音し音声認識するシステムが欲しい

【2025_45】医師の説明内容をより分かりやすく:HaiDocアプリ
関西医科大学 呼吸器外科
病状説明や手術説明を一通りご本人や配偶者に行うと、特に御高齢者は、「私から息子に言うより、先生から話してください。」とおっしゃいます。専門性の高い説明は本人・家族には不可能な面もあるし、医師は2度手間3度手間である。北米ではこのようなリクエストには対応しないが、日本ではきめ細かな合意形成を基本とする。そこで、医師の説明を音声認識し、それをわかりやすく説明するアプリが必要である。単なる録音を超えたAIによるアルゴリズム構築が必要である。

【2025_46】胸腔ドレーン挿入をより安全に:DigiProPortのもたらす革新
関西医科大学 呼吸器外科
胸腔ドレーン挿入は救急の場面あるいは呼吸器診療の場面で必要不可欠な治療行為である。気胸、血胸、膿胸、胸水貯留の各場面で安全な挿入が求められるが、困難症例では肺損傷(ドレーンの肺内への迷入)が後を絶たない。予防法として、挿入点から胸腔内に左手人差し指を入れ中を触診し、右手に持ったドレーンを挿入する方法があるが、ドレーンを挿入する時点で左手人差し指は抜いており、入れたドレーンがどのような方向に向かうかは、内筒(スタイレット)の入った状態でのドレーンを、留置したい方向に向け挿入するのであるが、必ずしもその意図通りにはならない。これに際して以下のトラブルが生ずる場合がある。 ① 左手人差し指でつけた道筋から外れ皮下にドレーンが迷入する(無意味なドレーンとなり再挿入が必要) ② 肺に迷入し肺損傷を来す(出血、空気塞栓の危険があり、最終的に手術が必要になる可能性が高い)。特にスタイレットを過信し死亡事故に至ることもあるため、筆者はスタイレットの使用に否定的であるが、ドレーンに「腰」がないためふにゃふにゃしてあらぬ方向に留置される可能性を懸念し、未だにスタイレット入りのいわゆるトロッカーカテーテルを使用する場合が多い。