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7月18日(金)は、日本医科大学 形成外科学教室 主任教授の小川 令 氏が「瘢痕・ケロイドに対する集学的治療~マイクロサージャリーを含めたあらゆる手段でベストな結果を~」についてご講演されます。
多くの形成外科医が目指す「きれいな傷あと」を実現するためには、真皮の炎症を理解し予防することが重要です。炎症を制御するには、真皮への張力を最小限に抑える必要があり、そのためには正しい切開線のデザイン、植皮や皮弁の工夫、適切な皮下縫合が求められます。創傷治癒過程の解析をもとに、手術方法の最適化が進んでいます。
傷跡治療の未来を拓く最新知見にご期待ください。
多くの形成外科医の共通の思いは、「きれいな傷あとにしたい」ということであろう。そのためには目立つ傷あとができる原因である「真皮の炎症」を理解し、それを適切に予防することが大切である。この炎症を制御するためには、真皮にかかる張力をできるだけ弱めることが必要であり、手術の際に1. 正しい切開線のデザイン、2. 植皮や皮弁の配置の工夫、3. 適切な皮下縫合が必要である。創傷治癒過程の解析から手術方法の最適化がすすんでいる。
1. 正しい切開線に関しては、RSTLは勿論、しわのない部位は皮膚にかかる張力の方向を意識して、張力の方向に切開線が一致しないように工夫することが大切である。
2. 植皮や皮弁を利用する際は、植皮や皮弁周囲に円型の瘢痕拘縮が生じることを想定して、適切な配置を行う。熱傷など面積の広い創傷を再建する場合は、張力を解除できる皮弁を植皮より優先させる。頸部などに対して大きな1枚の皮弁をマイクロサージャリーを用いて利用する。
3. 皮下縫合に関して、真皮が自然と密着するように皮下組織を縫合し、その後真皮縫合と表面縫合を行う。体幹部では、深筋膜や浅筋膜を縫合することを意識し、真皮縫合で創を寄せてはならない。