関西医科大学 医療ニーズ発表会

2024年医療ニーズ発表会

関西医科大学では、明日の医療現場のため医療ニーズ発表会を開催します。
本年度は22テーマの「お困りごと(医療ニーズ)」を発表します。
これら現場の医療ニーズに基づき、医療機器メーカー・ディーラー、ものづくり企業、大学・研究機関等との有機的連携の促進を目指します。
お誘いあわせの上ぜひご覧いただき、ご興味のある医療ニーズにつきましては、共同研究開発を目指すべく面談オファーをいただけければ幸いです。

面談のオファーにつきましては12月6日(金)までに本ページの該当ニーズに「手を挙げる」ようお願いいたします。
詳細欄に面談希望(有/無)・面談方法(WEB/対面)・情報提供(自社/他社)などをお書きください。 (「手を挙げる」にはカンファレンスパークへのログインが必要となります。)

良く分からない、想像しにくいニーズがあったら(クリックで表示)
AIによってニーズから想定されるソリューション(目的・意義や機能・構造、開発に必要な要素技術や留意事項等)を提案します。(使用無料)
詳細は当日ニーズ発表会にご紹介しますので、ご参加ください。
※AIによって提案されるソリューションは限られた情報に基づき生成AI Google Geminiにより生成されたものです。情報の内容の正しさ、正確さ、信頼性等につき、本サイトはなんら保証するものではありません。
表示件数:
【1】タンク付き シャワーボトル
関西医科大学 医療安全管理部
ベッド上で洗髪を行う際にシャワーボトルを使用しているが、何本も用意する必要があり、ワゴンの上に置いていると倒れて水をこぼすこともある。 水遊びで使用する水鉄砲のように、大きなタンクが別にあり手元のレバーで水が出せるようなものがほしい。 タンクの容量と毛髪量によっては連続で複数の患者の洗髪もできるようになる。
【2】ネブライザーを効果的に使用するための固定具 &水滴が発生しない装置
関西医科大学 医療安全管理部
排痰、気道浄化を行うためにネブライザーを実施するが、口元や気管切開チューブ孔を適した位置に固定することが難しく、タオルや洗濯ばさみで工夫している状況。しかし、効果的な位置とならず、シーツや布団、患者の衣服が濡れてしまうことが多い。 加湿を行っているので仕方がない気もするが、水滴が多いため、水滴が少ないネブライザーがほしい。
【3】ストッパー付き 点滴スタンド
関西医科大学 呼吸器 外科
点滴スタンドは患者さんが点滴・輸液ポンプを使用したまま歩行する際に使用される非常に便利で有用な医療器具である。 しかしながら、点滴スタンドに体重をかけて立ち上がろうとして転倒する事例も珍しくなく、病院当直時に診療を依頼された経験も少なくない。 従来の点滴スタンドに握りこみ型のブレーキ、あるいは車輪のストッパーを装着することにより点滴スタンドを固定し、 患者さんが立位となる際に支えとして用いたとしても(ベッドサイドでは)転倒せず、入院中の予期せぬ事故やインシデント予防に有用と考える。
【4】超音波プローブ 保持装置
関西医科大学 心療内科学 講座
超音波ガイド下のブロック注射や中心静脈穿刺等は、多くの診療科で日常的に行われている。 術者が非利き手で超音波プローブを保持することが多いが、プローブ保持のために別の術者が必要なこともある。また、 利き手で処置をするために術者が無理な姿勢をとらざるを得ないことも多く、測定者と術者ともに、超音波プローブを機械的に保持する装置の開発を求む。
【5】手術室で働く医師/看護師の足腰を守りたい
関西医科大学 呼吸器外科
手術室において患者さんは手術台の上に横になり、手術を受ける。この手術台は高さを調整できるものの、医師/看護師は手術中、膝や腰に無理な負担がかかるような肢位を余儀なくされることも多い。そこで、手術中の医師/看護師の肢位をつぶさに調査し、各々に見合った補助具を開発使用する事ができるようになれば、外科医/看護師生命も延長され、将来予想される人手不足にも対応できるのではないだろうか。
【6】手術時に使用する 踏み台の高さ調節
関西医科大学 手術室
執刀医の背に合わせたベッドの高さで手術をおこなう。そのため、助手や看護師は踏み台に乗った状態でサポートを実施する。しかし、その踏み台はベストな高さではない。身長には個人差があるため、使用者が使用者にあった高さに調節できる踏み台を求む。 また、その踏み台の足底接地面には、足への負担を軽減する素材が使われたら、長時間の手術の場合でも足への負担は楽になるかもしれない。
【7】放射線防護プロテクターの下に着る汗
関西医科大学 手術室
匂い吸収ベスト" "放射線防護プロテクターは重量があり、通気性も悪く、洗濯することができない。また、高価な製品であるためスタッフ間で共用されることが多く、衛生面の懸念が生じる。整形外科、血管治療、泌尿器、アンギオなどの手術においてプロテクターを着用する。着用しながら、体を動かすため、匂い移り、汗の付着が生じる。装着時に不快感がある。 汗の吸収、匂い移りの防止の機能を有するディスポ製品を求む。保冷剤を納めることができるポケット付きのベストをプロテクターの下に着ることで暑さ対策になるとのぞましい。プロテクターを使用する場面に限らず、暑い環境下で手術するときも使用することを想定している。
【8】手術中の体圧分布センサー(アラーム付き)
関西医科大学 手術室
全身・部分用の体圧分布センサーはあるが、手術に対応した形の体圧分布センサーがあれば、術中除圧のタイミングを 正確に認識でき、医師と看護師との間で協働できる環境を作ることができる。 2000Hg以上の圧力を感知したらアラームが鳴る。 また、エビデンスのあるケアができるため、看護師の仕事軽減にもつながり、患者の安全も守ることができる。 現在は1~2時間おきに除圧を実施しているが、それが適しているかの根拠は示せない。
【9】温罨法の効果を高める保温ジェルとベスト
関西医科大学 心療内科学 講座
腹背部や頚肩腕の痛み、便通異常に対して、日常ケアとして温罨法は日々行われている。現在痛み等のある患者が、温めたタオルや保温ジェルを持って対応している状況であり、負担の大きさや1カ所しか温められないことが課題である。 一方、温めたタオルは短時間で冷えてしまう、現状の保温ジェルは初期温度が低いという課題もある。保温ジェルの温度や保温時間を改良した保温ジェルがほしい。 内臓痛の場合は腹部と背部、頚肩腕の場合は左右のように2カ所以上の温罨法が望まれる。腹部、背部、頚肩腕の部分に 保温ジェルを収納できるベスト等があると使用者の満足度があがり、医療従事者の負担が減ると考えられる。
【10】装着介助が簡単な 腰椎疾患への フレームコルセット
くずは病院 リハビリテーションセンター
整形外科の手術で腰椎固定した後、一定期間コルセットを装着するが、術後早期の疼痛の強い時期や、高齢者へのフレームコルセット着脱は非常に手間取ることが多く、医療従事者、患者どちらも負担が大きい。腰椎を自然な位置に保持し、不適切な姿勢による負担を軽減することがコルセットの役割である。 簡単に装着できて軽量かつ固定強度を兼ね備えたフレームコルセット。柔らかく通気性のあるパッドや、長時間の装着でも不快感がない設計が理想である。さらに、簡単に調整可能なストラップを備え、個々の患者の体型や症状に応じてフィットするように設計されていることが重要と考える。
【11】外科医の「クビ」を護る装具
関西医科大学 呼吸器外科
スマートフォンの爆発的な普及により、世界では下方を注視する姿勢をとり続けることによる頸部の負担、ストレートネックが問題となっている。以前から、外科医は頚部痛に悩んでいる。なぜなら、外科医の注視する対象、すなわち術野は、殆どの場合下方に位置するためである。今でこそ、内視鏡手術はモニター視、すなわち目線が上方に向く姿勢で手術ができるようになってきた。しかし、内視鏡によらない手術も数多くあり、そのような手術は多くの場合、複雑な手技を要求し、手術時間も長くなる。ゆえに外科医の頸部に負担がかかるのである。 一般向けには頸部コルセットなどもあるが、手術室で使えるような、外科医のクビを護れるような装具等はないだろうか。別記足腰負担軽減装具とともに潜在的ニーズは大きいはずである。
【12】はだけない病衣 (ぼくらの尊厳を まもる服)
関西医科大学 呼吸器外科
患者の尊厳を守る一つのツールとして、服装がある。 病衣は、着脱が簡単で、診察や処置がしやすくなっている。基本的な構造は上が作務衣、下がズボンの2-pieceと、上下が浴衣のような構造になっている1-pieceの2タイプであろう。特に重症患者は後者が適用されることが多いが、例えば複数のドレーンが体内に入っている状態だと、リハビリ時や歩行時に、鼠径部あたりで浴衣が開ける形となり、プライバシーの観点から好ましからざる状態となっていることがある。 処置・診察・看護の利便性を損なわない範囲で、患者の尊厳・プライバシーを守れる病衣を開発するべきではないだろうか。
【13】気圧を跳ね返す胸巻き
関西医科大学 呼吸器外科
胸部手術後の患者は、たとえ胸腔鏡で手術が行われたとしても約半数が肋間神経傷害性疼痛に悩まされる。 肋間神経が傷害されることによる異常感覚が主体であり、気温や気圧の変化により違和感が増す。 温度に対しては腹巻きを胸に巻くなどで温め違和感を減弱させているが、気圧に対しては対抗措置がない。 気圧の場合に創部違和感が強くなるようである。 肋間神経障害性疼痛の緩和を目的とした、気圧の変化をキャンセルできるような「胸巻き」があれば患者の不快感は軽減するのではないだろうか。
【14】乳がん術後出血を予防するバストバンド
関西医科大学 乳腺 外科
現在使用しているバストバンドは、動くとずれる(特に尾側にずれてくる)、腋窩や上方の圧迫が不十分になりやすいという難点がある。しかし、比較的安価であり使用しているのが現状である。 ベスト型にすると、圧迫しやすいとは思うがコスト面で難しい可能性があるのかもしれない。 術後出血を効率的に予防するために腋窩や上方まで圧迫できるバンドがあればと期待している。
【15】絡まないコード
関西医科大学 呼吸器外科
内視鏡や電気メスのコードが絡むことは手術開始時のセッティングでストレスフルである。これは滅菌の際にうまくまとめられているが、これを解くとき、99%絡んでしまう。毎回、私はこれで45秒ほど失っている。当院呼吸器外科の年間手術件数は550件であると考えると、9時間以上この非生産的なことのために時間を失っている計算になる。そこで絶対に絡まないコード、または、絶対に絡まないコードのまとめ方・解き方をアシストする用具の開発を求む。
【16】切れ味の良いメス
関西医科大学 呼吸器外科
手術中のメスはディスポーザブルのものが主流だが、たとえば尖刃刀(No.11メス)は気管支に対して一太刀加えただけで切れ味が悪くなる。 切れ味の悪くならないメス、もしくは、その場で研ぐことが可能な砥石をつかうことであと2-3太刀切れるようにならないだろうか。 砥石ができれば、外来でも、刃こぼれの目立つハサミを滅菌して繰り返し使っているが、このようなものの切れ味を、可能な範囲で取り戻させる事ができるかもしれない。 成果物は、手術の安全性の向上をもたらし、患者の苦痛も軽減する。
【17】深く刺さらない生検針
関西医科大学 呼吸器外科
肺がん疑いの場合、手術時に確定診断をする傾向がある。術中の確定診断方法は①病変部を含む肺部分切除、②生検針(Finecore needle 18G)による生検である。しかし、これにはストッパーなど補助具が付属しておらず、刺した深さは術者の裁量に任されている。深く刺しすぎて心臓または大動脈(肺を隔てた先の臓器)を損傷する可能性がある。 そこでストッパーがあれば、別の臓器を損傷する可能性も低くなるだろう。"
【18】長い皮膚ペンまたは 手術用皮膚ペンホルダー
関西医科大学 呼吸器外科
現在の手術用皮膚ペンは、肺など内臓のマーキングにも用いられている。これは腫瘍の位置や、気管支を切断する方向を確認するための非常に重要な手技である。しかし、現在の皮膚ペンの持ち手の長さは短く(いわゆる普通の文房具の長さ~約12㎝)、胸部手術、特に胸腔鏡手術に不向きである。 そこで長さのある手術用皮膚ペンの開発を求む。"
【19】運動誘発電位モニタリングにおける有害事象を防ぐ、バイトブロック
関西医科大学 麻酔科学 講座
脊椎外科、脳神経外科、心臓血管外科の手術において、運動誘発電位(MEP)モニタリングを用いる。MEP モニタリング下では筋弛緩薬の使用が制限され、さらに経頭蓋的に電気刺激を行い咬筋が収縮することから、術中に咬傷関連のトラブルがしばしば生じる。頻度が高いのは、舌咬傷である。腹臥位においては、重力により前方突出した舌を前歯で噛み絞める。仰臥位や舌を口腔内に押し込みすぎた場合においては、舌側方を奥歯で噛み絞める。これらの機序で深刻な舌咬傷を起こすことは症例報告としても多数発表されている。 また、バイトブロックが硬すぎる場合は歯牙損傷、柔らかすぎるならば気管挿管チューブやカフチューブを噛み切る事象が発生する。気管挿管チューブに損傷が加わった場合は、換気不能から急変し得る。 上記の理由により、「適切な硬さ」「舌が前方突出しない」「舌が奥歯でも噛まれない」「気管挿管チューブを逃がすスペースがある」といった条件を満たすバイトブロックが必要だが、現状ではそのような商品は販売されていない。 よって、各施設の麻酔科医は、有り合わせの物品で工夫し対処しているのが現状である。当院においては、他手術でも使用しているシンプルなバイトブロックと、口腔内にガーゼを適切な枚数詰めることで対応している。口腔内にガーゼを詰めることもトラブルを起こし得る(ガーゼの誤飲、抜去し忘れによる換気困難)ので、推奨されることではないと考えているが、現状ではこのように対応するしかない。 他院に対し聴取したこともあるが、大阪大学や、MEP研究が活発な奈良医大においても同様の状況であると聞いている。  MEPモニタリングを併用する手術は、他科においても増加傾向となると思われる。大腸外科、婦人科、腎泌尿器外科などにおいても、実施が検討されている。
【20】針よ輝け
関西医科大学 呼吸器外科
外科医の基本手技は、切る、縫う、結ぶである。縫合においては縫合針を使用する。縫合針の運針にあたっては、針を刺入して、縫い、針先を出すまでの間、組織の中に針先があり外から見えない。針の弯曲、刺入角度等から、針先の位置を予想できることが、熟達した外科医として求められる技量であった。しかし、そのような技量は誰しも会得できるわけではない。 そこで、針先が何らかの方法で「光る」ようにできれば、誰でも運針をより正確に行うことができるはずである。また、運針をトレースできれば、熟達者の動きを、初心者が客観的に学ぶ事ができるようになるだろう。技術を均てん化し、技術を継承するための試みが求められる。
【21】血管表面の緊張度が見えるカメラ
関西医科大学 呼吸器外科
肺切除では肺動脈、肺静脈といった肺と心臓をつなぐ血管を安全に切離する必要がある。 このうち肺動脈は大出血の可能性を秘めた血管であり、これを切離するときに過度な緊張がかかると、後に切離線から出血し血胸をきたす。 肺切除は90%以上が胸腔鏡で行われるが、そのカメラ越しに、血管を切離する際、①きちんと血管に対して切離線が垂直に形成されるか、②血管表面の緊張度はどうなっているかを見て判断に役立てたい。"
【22】ストレスの日常生活下モニタリング・フィードバック・ 呼吸誘導装置
関西医科大学 心療内科学 講座
人はストレス下だと浅く速い呼吸になるが、それに気づいてないことが多い。メンタルヘルスではそれに気づきを得て、呼吸を整えるアプローチ等を指導していく。しかし、その気づきを日常生活下で得ることは非常に難しい。 既に、指輪などに組み込んだ光電式容積脈波センターで呼吸数をモニタリングできる装置はある。この装置に、 ①浅速呼吸を検知する機能、②浅速呼吸の存在を振動等で体感的に気づきを促すフィードバック機能、③振動で適切な呼吸を誘導する機能、を追加した装置の開発をしたい。
【23】ネックレス型 無呼吸センサー:Neck-Chest Apnea Sensor (NCAS)
関西医科大学 呼吸器外科
現在のモニター類の問題点は①基本的にすべて有線であり不便である、②無呼吸状態をモニタリングできるものはなく、院内で窒息を生じても早期発見できない事例が後を絶たない。現行のSpO2は無呼吸になって約1分後に反応する程度の感度でしかなく低酸素脳症の後遺症を防止することには繋がり難い。 邪魔にならず、常時着用でき、かつ、無呼吸を感知した場合にそれをナースステーションに確実に発信するモニターの開発を求む。(代替案として腹巻きでも良い…腹式呼吸をよくモニターできるうえ、腹部大動脈の振動で脈拍も測定可能なはずである)"
【24】胸腔ドレナージ・ デジタル スタンダダイザー
関西医科大学 呼吸器外科
エアリーク量、胸水の色調の表現はアナログであり、観察者により解釈が必ずしも一致しない。また、排液量のリアルタイム測定ができないため、日々、看護師が1時間毎など必要以上に排液量の目視をせざるを得ない。 現行のアナログ胸腔ドレナージシステムに装着可能な、標準化評価系(デジタルスタンダダイザーと名付けた)を求む。"
【25】転倒予防効果のある椅子
くずは病院 リハビリテーションセンター
転倒予防は高齢者のケアにおいて非常に重要である。一方で、身体拘束や抑制は高齢者の尊厳や自由を損なうため、できる限り最小限に抑えることが求められており、診療報酬改定でも身体拘束・抑制を最小化することを義務化されている。これに対応するため、転倒予防効果と安全性が高く、身体拘束・抑制が最小化を満たす椅子(もしくは車椅子)を求む。
【26】ナースコールの振り分けAI:Nurse call triage system(N-CATs)
呼吸器外科 医師
緊急コール(心肺停止などに際して緊急事態を告げる警報)を除き、患者が押すナースコールのほとんどは、同じアラーム音がナースステーションに届く設定となっている。看護師はナースコールに対し2,3の受け答えをして緊急度を推測するが、実際には看護師が患者の元を訪れないと把握できないことが多い。 コールボタンを押す→アラーム鳴動→看護師が応答→看護師が訪問する という”電話”スタイルではなく、トリアージの過程が必要である。
【27】問診を最適化するAI
関西医科大学 呼吸器外科
症状がありしんどい患者にとって、同じことを何度も聞かれるのは苦痛である。 患者の状態(主訴)に合わせ最適な問診を提案し、患者が医師の専門外の症状で救急受診しても、その初期診療において専門家が聞くのと同じような問診が行えるAIの開発を求む。
【28】医師のことばを翻訳するデバイス:ドクトーク
関西医科大学 呼吸器外科
医師は患者に専門用語を噛み砕いて説明しているものの、それでも患者にとっては難解な単語が残っていることもある。特に、患者にとって深刻な病状を伝えるような場面では、患者は医師の話した内容をつぶさに記憶することは難しい状況に追い込まれている。このような場合、患者が医師の説明を録音する場合もあるが、患者にとって録音することを申告するのは非常にストレスであるし、医師によってはこれを不快に思う場合もあるだろう。 AI翻訳機があれば患者もあとで読み返して質問や論点を整理することができ、医師も、それを印刷・スキャンしたり、「Amivoice」のようにswipeにより電子カルテに保存したりできると後で改めて文字起こしせずに済む。 また、医療現場は専門職の集団であり、医師、看護師、臨床検査技師、理学療法士、言語聴覚士、薬剤師等、専門性の高い異職種が同じ環境で働いており、各々の用いる専門用語が必ずしも正しく伝わっていない可能性もある。 Conferenceなどを録音し文字化し、相互の誤解なく理解を深めることにつながるのではないか。
【29】デジタル説明用紙
関西医科大学 呼吸器外科
患者さんに対して重大な病状を説明するとき、医師は言葉と紙ベースの補助資料を用い、できるだけ丁寧に説明する。紙資料はコピーないし原本が患者または家族に渡される。しかしそれは必ずしも書式が定まったものではない。医師の説明音声とともに上書きされていくさまをたどった末に、理解できることもあるだろう。また、患者さんは医師の説明を録音したいと思っているが、後ろめたい気持ちも持ち合わせている。 そこで、「デジタル説明用紙」があれば医師の説明内容をより正確に当事者や、その場に来られなかった家族にも過不足なく伝わるようになるだろう。
【30】マイスケジュール秘書
関西医科大学 呼吸器外科
患者の待ち時間の短縮は、喫緊の課題である。ハード面の改善も必要だが、予約を登録し、診察をする各医師が外来の混雑状態を把握し、大きな偏りがあればそれを調整して外来に臨むことで個人レベルで待ち時間の短縮が図れるかもしれない。しかし(Fujitsu EGMAINの場合)予約の混雑具合は、「9:30-10:00 3/3」のように記されており、それが20人枠に達すると色が変わり満員になったこと示す仕様となっているため、直感的に分かりづらい。 予約取得画面にカメラをかざすと、日付、混雑状況、などが瞬時に可視化される情報ソフトウェアがほしい。